「小狐丸ちゃん、それ、なんですか?」
が恐る恐る聞くと、小狐丸は「万屋で買ってまいりました」と言ってにこりと笑う。そういうことが聞きたいのではない。
小狐丸が持ち帰ったこけしやちいさな輪のような形をした生成り色の物体は、ぬるま湯の張った桶につけられている。好奇心のままに手を伸ばしそっとゆびでなぞると湯ではない少しぬるりとした液体に覆われていた。
「芋茎、というものです。」
「ずいき…、」
「はい、蓮芋の茎を乾燥させたものなのだと。」
小狐丸の言葉に「ふうん、」と返事をしながら桶にぷかぷかと浮く芋茎を眺める。なるほど、通りでとろろのようなぬめりがあるのだろう。これが何に使う物なのか、なんとなく予想はできていたが、反面どうかその予想が当たっていないでほしいと切に願う。
そんなの不安な気持ちに気付いているのか、小狐丸は「ぬしさま」と穏やかな声でこちらに手を伸ばしてくる。指を絡めるとそのまま引き寄せられ、自然と唇が重なった。

いつもそうだ。油断していると小狐丸の指に、舌に、惑わされて何も抵抗ができなくなる。
布団の上に仰向けに倒されたの花弁は、嬲られ、擦られて、ぽたぽたと蜜を落とし布に染みを作っていた。
「そろそろ、良いですかな、」
そう言った小狐丸が手にしていたのは先程まで湯につけられていた蓮芋の茎。が拒否する前にそれはとろとろに溶けた蜜口に宛がわれた。
「ま、まって、小狐丸ちゃん……、」
「まて、と言われましても…、わかっていたのでしょう、ぬしさまも。これがこのように使うものだと。」
「あ、ゃ、でも……っ!」
予想が的中しても全く嬉しくはない。この狭い下の口に小狐丸以外のものをいれることなどないのだから、他のモノが入ってくるのは恐ろしいのだ。そんなの意志に反して、小狐丸は生成り色をした芋茎をずぶずぶと蜜壺に埋め込んでいく。ぬめぬめとした成分に覆われたこけしは思ったよりもずっとすんなりとの躰に入ってきた。
「ふ、あっ、あああ、」
ぐちゅ、ぬちゅ、と小狐丸がこけしを動かす音がする。すでに溶けきっているそこにぬめぬめとした物体を入れられたからか、水音はいつもより大きく部屋の中に響いた。
ぬぷぬぷぐちゅ、ぐちゅ、と蜜壺を掻き回されているうちに、はあることに気づく。身体が、いつも以上に熱くなっている。熱い、というよりも奥が疼いてたまらないのだ。最奥の、一番気持ちが良いところを、ぐりぐりと擦られたい、ぐちゃぐちゃにされたい。
小狐丸によりゆるゆると動かされる芋茎により、軽く内壁がこすられるたびに、徐々にだらしなく開いてきた口から「あっ、はひっ、ふぁ」と声が漏れた。
「いかがですか、ぬしさま」
「なんか変、…んぅ……奥…むずむずするの…、」
「ほう、では、これで擦って差し上げましょうか。」
「あぅ、あッ…ぁん…熱いぃ…」
狐はにんまりと唇を歪める。やさしく背中を撫でられ、身が震えた。溶かされた身体はすでにどこを触られても感じてしまう状態になっていたが、そこではなくもっと深い場所に触れてほしかった。
ふと、以前夕餉に出された蓮芋を食べた時のことを思い出す。口の周りがむずむずとかゆくなるあの現象が、この芋茎により引き起こされているのだろうか。
抽挿を繰り返す芋茎は擦ってはいるものの、奥の疼きと熱は増すばかりだ。耐え切れず小狐丸が羽織る着物をぎゅうと握ると、「どうしました?ぬしさま。」と何でもないような声で聞かれる。全部わかっているはずなのに、この狐は意地悪だ。
「もう、これ、抜いてぇ……、」
「…嗚呼、お可哀想に。こんなにも赤く腫れてしまわれるとは…。」
小狐丸の指が芋茎が埋まる入口をぐるりとなぞる。それだけでも気持ちよさで気を失ってしまいそうだ。
「……では、このまま止めてしまいますか?」
「そ、れは…」
こんなにも溶かされて、ぐちゃぐちゃにされて、そのままだなんて、想像しただけでも耐え切れない。抜いてほしいが、やめてほしくなくて、は口ごもる。
「言わなければわかりませんよ」と人差し指で唇をなぞられると、びくりと身体は震える。快感からながれた生理的な涙が伝うの頬を撫でて、小狐丸は楽しそうに笑った。
「では、どのようにいたしましょうか。」
「……小狐丸ちゃん…の、おっきいので、ぐりぐり…して、…おねがい…」
「…ぬしさまの望むように、」
深く埋め込まれた芋茎がずるりと引き抜かれる、と同時に小狐丸の大きく熱い楔が打ち込まれた。待ち望んでいた感覚にはびくびくと震え、背を反らす。余韻に浸る間もなく、小狐丸が奥をぐりぐりと抉ってきて、呼吸が止まる。酸素を取り込もうとはくはくと開く口を塞がれ、息を吹き込まれ、ようやく呼吸ができるようになった。
あふれ出る愛液に混ざった芋茎の成分が、小狐丸にも絡まっているのか、彼もいつもより息を荒くしているように感じられる。
小狐丸にしがみついたままされるがままに揺さぶられていると、胸の膨らみの頂に、ぬるぬるしたこけしの頭をこすりつけられる。芋茎の成分を塗りこまれるように乳首を弄ばれ、甘く高い声が出る。
「ひっ、やだ、ぁ、そこ…も…、むずむずしちゃうからぁ…」
「…おや、ここを触られるのはお好きではないのですか。」
「んっ、……触って、擦ってほしいのぉ…」
紅い飾りを芋茎で擦られる度に蜜壺を締め付けてしまっているのが自分でもわかる。
胸を弄ぶこけしと、蜜口に埋まるに夢中になっているうちに、小狐丸はこけしと共に桶に浮いていた小さな輪を指にはめていて、その指につけた芋茎の輪で赤く膨れた下腹部の花芯を弄ばれる。
「はっ…ひっ…、そこ、ぬるぬる、擦れて…っ、きゃ、いやぁ…!」
「どうですか、ぬしさま。お気に召されましたか。」
「ぁ、 んぁっ、ゃ、ぁっ…おかしく…なっちゃうよぉっ…あ、はあ、っ」
あちこちを弄ばれて、気が狂ってしまいそうだ。気を失い、小狐丸を放してしてしまうのが怖くて、は伸ばした手を彼の首の後ろで絡めた。