Naturesince.2010.07.04

Short Story

すき

言葉にするのは憎まれ口のつもりだった。こんな私のどこが好きなの?みたいな自虐を込めて言葉を放つつもりだった。独りよがりで甘ったれな私はそうやって自分を作ってきた。でも口から出てきたのは「英二って私のこと好きだよね」というナルシストみたいな言葉。嗚呼いつの間にか、彼の目に見えないポジティブなエネルギーみたいなものが私のものになってしまっている。彼に絆されている。そんな彼は、恥ずかしさで顔を覆う私に「そーだよ、今気づいた?」なんて返してくるから、それ以上何も言えなくなるんだ。