「寒い」
「手、つなぐか?」
「いい。」
「そ、か…」
「それより、ぎゅってして。」
「!」

「結婚式したい」
「は?」
「結婚式!ねぇ、山本!やろうよ、結婚式!」
「ちょっとまて。オレたちまだ学生だぜ?」
「ケチー」
「心配しなくても、大人になったら一緒にやってやるよ、結婚式。」

「いつもー、ブレーキランプー、五回点滅ー」
「あいしてるのサインー」
「ねぇ、山本、あいしてるのサインやってよ」
「えっ、でもオレ、車もバイクも持ってねーし…」
「うーん、じゃあ、拳でもぶつけとく?」
「…なんかそれ、違くね?」

「私、次郎になりたい」
「は?」
「次郎なって山本に頭なでなでされたい」
「…それくらい次郎にならなくてもやってやるよ」

「免許とったらどこに行きたい?」
「お前とドライブ」
「さらっとそういうこと言わないでよ…」

「あ、携帯電池きれそう」
「山本ー、私も電池きれそう」
「オレにいわれても充電器持ってないんだけど…」
「私の携帯じゃなくてー、私自身が」
「…腹でも減ったのか?」
「じゃなくてー、山本成分が足りないから充電してください」
「…はいはい」

「眠い」
「寝てもいいぜ?」
「やだ」
「なんでだよ」
「せっかくだから山本の顔見ていたい…」

「子供はお前に似たかわいい女の子がいいな」
「えー、」
「嫌か?」
「っていうか、私かわいくないし」
「…かわいいって」
「いやいやいやいや」
「いやいやいやいや」
「…ってかさ、女の子だったら山本、キャッチボールできないよ?」
「あ、」
「だから私は山本に似たかっこいい男の子がいいなぁ」
「…じゃあ、男の子と女の子、一人ずつ」

「無人島に何か1つだけ物を持っていけるとしたら何を持っていく?」
「お前の写真」
「…だからさらっとそういうことを言うなと何度も…」

「ときどき山本ってすごく乙女みたいだよね」
「は?」
「いや、だってさ、『キスしてくれたら〜』とか『〜したからはぐして』とか多くない?」
「そうか?」
「そうだよ。なんか女の子みたい。」
「女の子はお前だろ」
「そうだけどさー…。あ、もしかして」
「ん?」
「前世は山本が彼女で私が彼氏だったんじゃない?」
「…嬉しいような、複雑だな…」
「いいじゃん、前世も今も恋人同士、仲良くしようぜ」
「…男前だな、お前。」
「でしょ?」

「うぎゃあ!雷鳴った!」
「お前、嫌いだったっけ?」
「嫌いじゃないけど、いきなり鳴ったらびっくりする」
「そっか」
「おい、山本なんだその手は」
「いや、お前が抱きついてきたらうけとめてやろうかな、と思って」
「絶対抱きついてやらない」

「唇切れた…」
「今日結構乾燥してるからな」
「うあー、痛い」
「舐めてやろうか?」
「何これデジャヴ」

「私だってね『や、山本、すき、だよっ』とかかわいく言ってみたいよ」
「言ってみたいだけなのか」
「だけだね」
「なんで」
「だって、気持ち悪いじゃん。私が言ったら」
「別に気持ち悪くねぇけど」
「…や、山本!」
「ん?」
「すき、だよっ」
「……」
「……」
「ふ、二人して赤くなってどうすんだよ」
「いや、結構照れるな、これ」