メイドとご主人様//幸村精市

、こっちにおいで、」
「なにかご用ですか、精市様。」
「用がないと呼んではいけないのかい?」
「だめですよ。」
「どうして?」
「要らぬ期待をしてしまいます。」
「期待、ね。すればいいじゃないか。」
「え?」
「ねぇ、、どうして俺がお前を側に置いているのか知らないのかい?」

(110728)

 猫と飼い主//スペイン

「ちょっとちょっとスペインさん、何をしようとしてるんですか」
「んー?『猫と飼い主』ってタイトルでそういうアレを期待した読者のためにサービスせなあかんやろ、って思てなぁ、」
「しなくていい!っていうかどういうアレだ!」
「そりゃあもちろん、にゃんにゃん…」
「あああああ!それ以上何も言うな!そして私の上に乗るな!重い!熱い!」
「ははは、、トマトみたいに真っ赤やでぇ」
「ははは、じゃない!」

(110831)

 先生と生徒//絶花 療治

「絶花先生!聞いてください!」
「なんだ、用事なら簡潔に話せ」
「最近ハデス先生を見るとドキドキとときめきが止まらないんです!どうすればいいですか!」
「そりゃ、アレだな」
「アレってなんですか?」
「俺に言わせるな」
「えー、言ってくれないと分からないじゃないですか!」
「そうか」
「そうですよ」
「だがな、、アイツは教員でお前は生徒だ。アレをアレするには10年早い。諦めろ。」
「だからアレってなんですか!」

(110723)

 探偵と助手//観月はじめ

「んふっ、これはとても興味深い事件ですね。そう思いませんか、さん。」
「そーですねー」
「…話、聞いてますか?」
「聞いてますよー。あっ、観月さんも淳くんが送ってきた変な写メ見ます?」
「…聞いてないですよね」
「まぁそうかもしれません。」
「まったくさん、あなたは仮にも僕という名探偵の助手なのですからもう少し自覚を持って…」
「あ、もしもし裕太?いま暇?いや、ケーキ屋にでも行こうかと思ったんだけど、裕太何が食べたい?…え?観月さん?大丈夫だよー、観月さんならほっといても一人でなんとかするって…」
「僕の話を!聞きなさい!」

(110831)

 きょうだい//沢田綱吉

はさ、嫌じゃないの?」
「何が?」
「だって、マフィアなんだよ!オレも、父さんも!しかもオレなんかなりたくなかったけど今じゃボンゴレのボスだし!はオレの姉さんだから狙われて、殺されちゃうかもしれない…」
「ツナ…」
「オレは…嫌だ…姉さんや、母さんが、死ぬのは…」
「…大丈夫だよ、」
「え?」
「確かに心配ではあるけど、嫌なんかじゃない。綱吉もお父さんも私の大切な家族だから、家族がきちんと考えて決めたことを嫌がるわけないでしょう?」
「でも…」
「私とお母さんのことなら心配しないで。ツナが思ってるより、私はずっと強いんだよ?」

(110902)

 アリスと時計ウサギ//滝萩之介

「滝先輩ってそれつけてるとアリスに出てくる時計うさぎみたいですよね」
「…それって、このストップウォッチのこと?」
「はい。首から下げてるし、しょっちゅう見てるし、しかも時間に関するものだし、そっくりです。」
「へえ、じゃあさんはアリスかな」
「私がですか?」
「うん」
「え、何で?」
「…秘密。」

だってほら、アリスは時計うさぎを追いかけてくれるだろ?

(110831)

 王子様とお姫様//ベルフェゴール

「なぁ、お前邪魔なんだけど」
「何を言ってるの?貴方の方が邪魔よ。そこをお退きなさい」
「へぇ、王子のオレにそういうこと言うわけ?」
「当然でしょう?私はこの国の姫なんだから」

(110722)

 ロミオとジュリエット//佐伯虎次郎

なんやかんやで、ロミオとジュリエットの主役は私とサエになってしまった。なんということだ。この物語の結末なんかよりもずっと悲劇的だ。土に埋まってしまいたい。

「なんでそんなに嫌がってるんだい?」
「当然でしょう?私、ジュリエットなんて柄じゃないし。それにサエと一緒だなんて耐えられない。見てよ、想像しただけでこの鳥肌。」
「…そんなに俺が嫌い?」
「…別にそういう訳じゃないけど」
「じゃあ、良いじゃないか」
「それでもやっぱり嫌。」

(110722)

 怪盗と警察官//怪盗キッド

「居たわね、怪盗キッド!さあ、覚悟して私に捕まりなさい!」
「おやおや、誰かと思えば、じゃじゃ馬のお嬢さんじゃないですか」
「だれがじゃじゃ馬だ!」
「怒っていてはせっかくのかわいらしい顔が台無しですよ」
「うるさい!止まれ!止まりなさい!」
「そう言われても止まるわけが無いでしょう?」
「あぁ、もう!本当に腹がたつわねあんたは!」
「お褒めに預かり光栄ですよ、レディ」
「誉めてない!!っていうか、あんたさっきから逃げてばっかりなくせに飛ばないしマジックも使わないし、捕まる気あるの!?ないの!?」
「捕まる気はないですよ。貴女を捕まえる気ならありますけどね」
「はぁ!?」

(110722)

 社長と秘書//跡部景吾

「社長、コーヒーが入りました。」
「あぁ、」
「それと今日の予定ですが…」
「…お前、ちっとも笑わねえな。」
「…仕事ですから」
「ちょっとくらい笑ってみやがれ」
「社長、仕事中です」
「うるせぇ。俺に従え。」
「……どこの独裁者ですかあなたは」

(110906)

 医者と看護師//忍足侑士

「忍足先生、」
「なんやねん」
「セクハラはよくないと思います」
「セクハラ?誰が?俺はただ、ちゃんの足を綺麗やなーって思うてみとるだけやで?」
「それをセクハラって言うんです!」
「こんな美人ナースが居る病院で働けて、俺は幸せや…」
「人の話を聞け!」

(110722)

 医者と患者//忍足謙也

「あのね、謙也センセイ、私ね、病気なの。」

そう言うと、謙也センセイは「まぁ、病院に来とるんやからそうなんやろうなぁ、」とのんびり答えた。そういう答えが欲しかったのではないからつい、むっとしてしまう。すると、謙也センセイは、「すまんすまん」って私の頭をなでて「で、どうしたんや?」って聞く。まるで子どもにするみたいだと思って、やっぱり少しむっとしてしまうんだけど、謙也せんせいはそういうひとなんだ。諦めて、「すごく胸が痛いの。センセイのことを考えていると、張り裂けそうになるのよ。」とできる限りの上目づかいで告げる。最後に「だからね、センセイ、私の病気を治して?」と小首を傾げてみたら、謙也センセイは二、三回瞬きして「…それは無理な相談やな。」と溜息をついて首を左右に振った。

「どうして?謙也センセイはお医者さんだからそれくらい簡単なはずでしょう?」
「……どうしても、や。」



「そんなん、俺もお前と同じ病気にかかってしまっているからにきまってるやろ。」という言葉を告げるのは、この子がもう少し大人になってからでも間に合うやろうか。

(110815)

 医者同士//Dr.シャマル

「例えば、この手で世界中のすべての人の命を救えたら素敵だなぁ、って思うの。それはおかしいことかしら」
「あぁ、そりゃ素敵だな。」
「でしょう?」
「でもな、お嬢ちゃん、そりゃあいくら腕の良い医者でも無理な話だぜ?」
「わかっているわ。それでも夢を見るくらいいいでしょう?」
「そのうち、その夢を見ることすら馬鹿らしく思えてくる。俺たちの仕事はそういうモンさ」

(110722)


 アイドルとマネージャー//白石蔵ノ介

白石くんはイケメンで、やさしくて、よく気が利いて、仕事もそつなくこなす、言ってしまえば完璧人間だ。
そんな彼に売れないアイドルである私はマネージャーをやってもらっているんだけど、正直、白石くんが完璧すぎて、どっちがマネージャーでどっちがアイドルなんだか、ぱっと見ではよく分からないだろうと思う。現に、仕事で二人で歩いていたりすると、白石くんはよくスカウトの人に声をかけられる。その度に彼は「今の仕事がありますんで」と丁寧に断っているけれど。

「なんで白石くんは私のマネージャーなんかやってるの?」

あるとき、どうにも不思議に思ったから彼に直接聞いたことがある。だって、白石くんほどの人ならば、私のマネージャーよりももっといい仕事は沢山見つかるだろう。マネージャー業でも、それ以外でも。私はあんまり売れていないからお給料もそんなによくないし。それに、白石くんならよく声をかけてくるスカウトの人と契約して俳優とかアイドルとかモデルになってもうまくやっていけるんじゃないかと思う。そんなことを考えながら恐る恐る白石くんを見ると、彼は『心底驚いた』と言う風な顔をしていた。

「なんで、って…は俺がマネージャーしてるのが嫌やったん?」
「え、いや、そうじゃないよ。白石くんはもっといい仕事につけそうなのに、私のマネージャーなんかやってていいのかな、って思っただけ。」
「そ、か」

白石くんはほっとしたのか、がっかりしたのか、よくわからない複雑な顔をした。そして「なあ、」とこちらを真っ直ぐ見て、私の名を呼んだ。

は、なんでアイドルになったん?」
「え、それは…」

それは、この仕事が好きだからだ。それ以外に理由は無い。そう答えると、白石くんは嬉しそうににっこり笑った。

「俺も同じや」
「同じ?」
が好きやから、この仕事やってる。他に理由はあらへん。逆にが居らんかったら今の仕事やってへんのやから、には感謝しとるんやで?」

そう言って、彼は二、三度私の頭をやさしくぽんぽんと叩いた。なんだかよくわからないけれど、白石くんは私に感謝してくれついるらしい。ありがたいことだ。私みたいな売れないアイドルなんかのために。
だからこそ、私はもっと有名になって、白石くんに恩返ししなければならないのかもしれない。その道は長く険しいかもしれないけれど、白石くんがついていてくれるのなら、日本一のアイドルだって夢じゃないような気がしてきた。

「白石くん、私、売れっ子アイドルになれるように頑張るね!」
「うーん、俺は今のままでも十分なんやけど…がそうしたいならそれでええか…」

(110721)

 監督と部員//日本

「菊さん、甲子園っていいですね…!」
「そうですね」
「っというわけで野球部ごっこしましょう!」
「また唐突ですね」
「私が監督で、菊さんが部員です」
「そうですか」
「『本田!あの夕日に向かって一緒に走ろう!!』」
「それは野球部じゃなくてもできますしそもそも今は朝ですから夕日はありませんし私の突っ込みも長すぎですし」
「めんどくさそうにしながらもきちんと突っ込んでくれる菊さんがすきです」
「…それはどうも」

(110821)