夜の帳が下りるようにすうと閉じられた名前の瞼に唇を寄せて、その黒い髪に指を通す。小狐丸の腕の中ですうすうと規則的な呼吸を繰り返す主は、すこし悪戯をしても目を覚ます気配は無い。構われたがりの狐には少し物足りないが、ここ数日は審神者としての霊力を多く使う日も続き、彼女もつかれているのだろう。
「ぬしさま、この小狐が触れることををお許しください。」
耳元でささやくと、名前はくすぐったそうに身を捩る。その様子がかわいらしくて、小狐丸はくすくすと笑い、そのまま耳朶に口づけ、軽く噛みつき、うっすらと歯形をつける。そうして、少し着物が肌蹴て露わになった首筋、肩、胸にも吸い付き、噛みつき、跡をつける。本当はくっきりと紅く残るような噛み跡をつけてやりたいのだが、そのようにしては主も夢の世界から浮上してしまうだろう。
その代り、とばかりにすでに紅く固くなった胸の頂の飾りをぺろぺろと舐めまわす。下乳に軽く歯を立て、臍に口づけ、そこから秘所まで舌を下ろすと、ぬらぬらとした道ができる。濃厚な雌の香りが漂う甘い花を割り開くと、すでに少し透明な蜜を垂らしていた。
「夢の中でも、この小狐の手や舌に感じてくださるのですね、」
うれしや、と目を細め、ぷっくりと腫れた花芯に軽く歯を立てると、それまで微かに震えるだけだった名前の長いまつげがゆっくりと持ち上がった。
「こぎつねまる、ちゃん?」
「おやぬしさま、此方の世界に来てしまわれましたか、」
まだ意識がふわふわとしている主の蜜壺の入り口に口づけてそのままとろとろと溶けだした蜜をじゅる、じゅる、と啜る。紅く腫れた花芯を小狐丸の鼻先が掠めるたびに夢と現の境に居る彼女はひくひくと身体を震わせて小さな喘ぎ声を上げた。
「ぅ、…ん…、ぁ、はぅ…ね、こぎつね、まるちゃん……これは、ゆめ…ですか?」
「夢の中、かもしれませんし、そうではないのかもしれません、ぬしさま。」
花弁の近くで小狐丸が喋ると、それだけで感じてしまうのだろう、主はいやいやと首を横に振る。
小狐丸が蜜をすすり舐めまわすことで、すっかり溶けきった蜜孔に指を差し込むと「やだぁ…、」と子供が駄々をこねるときのような声を上げる。幾度も小狐丸を受け入れた雌孔は指を二本差し込み広げると、はやく中を埋めてくれとでもいうように内壁がうねっているのがわかる。
「ふふ、こんなにも欲しがられて……先程まで眠っておられたのに、いやらしいぬしさまじゃ。」
「やだ…やだぁ、そんな…、こと…」
「ご安心くだされぬしさま、すぐに小狐が中を満たして差し上げますよ。」
「ぁ、ゃ、やぁあああああああ!」
はくはくと開き雄を誘い込む泉に、固く熱い滾りをずぶずぶと埋め込む。小狐丸の自身に比べ随分と小さい主の蜜孔は、肉棒を咥え込むとぎちぎちに広がり、白く薄い腹が滾りの形に隆起する。そのふくらみをそっと撫でると、主は「やぁ…」と小さな声を上げて顔を隠した。
「ぬしさま、お顔を見せてくだされ。」
「ゃ、だ、…んぁ…」
「今日は『やだ』が多いですね、まるで幼子のよう……」
「ふ…、ぅん…、だって、ぇ」
「ふふ、小狐はそのようなぬしさまも愛らしいと思いますよ。」
零れだした蜜と先走り液が滑剤となり、ぬち、ぐちゅ、と水音が増す。小狐丸をしぼりとろうと蠢く内壁は、気を保たないとすぐにでも吐精してしまいそうになる。
「やっ、ん…はぁ…」
「ぬしさま、ぬしさま…、」
ぐじゅ ぬちゅ ちゅぷ
小狐丸の先が奥の入り口を突く度に、彼女は甘い声を上げ、爪先がきゅうと丸くなる。最初はを主起こさぬように慎重にと思っていた小狐丸だが、今はもうそのようなことを考えることはできない。
「も…っ、むり……っあ、ぁ……ぁ」
「は、ぁ、ぬしさま、私も、もう…!」
びくん、と一際大きく痙攣し、名前の背は弧を描いた。ひくひくと痙攣する胎の中に、熱い迸りをどくどくと注ぎ込む。
全て受け止めた彼女は両腕を差し出し、とろんとした目で小狐丸の方を見て、口を開く。
「こぎ、つねまるちゃん…、」
「はい、ぬしさま、」
「だっこ、」
やだやだと首を振る彼女も愛らしいが、このように素直に手を伸ばしてくる姿もとても可愛らしい。夢の世界から抜け出し切れていないから、幼子のような仕草になってしまうのだろうか。だとすれば、この主を他の者の前で寝起きさせるわけにはいかない。そう思いながら小狐丸は彼女の望み通りに抱きあげて、膝に乗せ、その手でさらりと髪を梳く。
「今宵は随分甘えたなぬしさまですね、」
「………ん、こぎつねまるちゃん、」
「なんですか、ぬしさま、」
「おやすみなさい、こぎつねまるちゃん、」
今にも再び夢の世界に落ちてしまいそうな表情の主は、小狐丸に口づけ、とろけるように微笑んだ後、すやすやと寝息を立て始めた。