※♥が乱舞しています
湯船に鮮やかな色の粉を落とし、名前はため息をつく。ふわりと立ち上る湯気が、爽やかな柚子の花の香りになった。ぐるぐるとかき混ぜると、透明だった水が淡く色づいていく。瓶に入れた水に空を映したような色だ。
「柚子の香りなのに、水色になるなんて…不思議…、」
「全くその通りですね、ぬしさま。」
ひとりごとと思い漏らした声に返事が返ってきたから、思わず「ひっ」と声が上がる。振り返ると、ふわふわとした髪の毛を束ねた狐が後ろに立っており、空の色に染まった湯船を覗き込んでいた。
「小狐丸ちゃん、いつのまに?」
「ここにぬしさまが来られた時から。」
「えっと、先に入るなら、私出ていきますよ?」
「ぬしさまと共に入りたいのですよ、」
そう言って小狐丸は、名前の身体を隠すように覆う手ぬぐいを奪い去る。何を言っても最後にはこの狐に「さあ、遠慮なさらずに。」と横向きに抱え上げられ、共に湯に入ることになるのだから、暴れることもできず大人しくされるがままにされるしかないのだ。
*
小狐丸に後ろから抱えられた名前はどこを見ればよいのかわからず、膝を抱え自分のつま先を見つめることしかできなかった。
「ぬしさま♥こちらを向いてくだされ。」
身動きが取れずにいたら、耳元でささやかれ、そのまま耳朶をぺろりと舐められる。ひくりと肩を震わせ振り向くと、楽しそうな顔をした狐が唇に噛みついてきた。
唇をなめられ、薄開いた隙間から舌に侵入され、思わず「んっ、…ふっ…♥」と声が漏れる。
名前が激しく甘い口吸いに夢中になっているうちに、胸のふくらみをやわやわと揉まれ、乳首をぐり、とつねられた。思わず高い声をあげそうになるが、それは唇を合わせる狐に飲み込まれ、くぐもったような声になる。
唇を離すと、唾液がつうと糸を引いてぽたりと落ち、湯に波紋を広げた。名前が口付けだけでぐずぐずに溶かされた後も、柔らかく質量のある膨らみは小狐丸が掴んだままで、彼が手を離すとふよふよと湯の中で浮き上がる。それが面白いのか狐は何度も何度も持ち上げたり揉んだりを繰り返す。時折、中心の乳首を指が掠めるたびに「ひぅ、あんっ♥」と高い声が漏れるのが気恥ずかしかった。
「ね、小狐丸ちゃ、そんな、やめっ、」
「おや、物足りませんか、ぬしさま」
「ひぅン♥〜〜〜〜っ♥」
ぐりと乳首を抓られ、小狐丸にしがみつく。狐はその胸を掴んだ手を離さないまま、太腿を撫で、花の蕾をなぞる。ぐりぐりと花芯を押しつぶすように弄ばれる度に甘い声を出すのを止められない。普段通りにしているはずだが、名前自身の口から漏れる喘ぎ声は壁に反響していつもより大きき聞こえる。ぱしゃり、ぱしゃり、と湯船が揺れる音も合わさって名前の身体はじわじわと熱をおびてくる。熱くてたまらない。ひくひくと震え、熱くなっている身体をどうにかしてほしくて「小狐丸ちゃん、」と彼の名を呼ぶと、蜜孔をぐいと開かれ、指を埋め込まれた。
「ぃ、やぁ、中にっ…♥お湯…、入ってきて…♥」
「はっ、ぬしさまの中は相変わらず狭い。」
「ひぅ♥ぁ、あつぃ…へんに、なっちゃうよおっ…、ひゃっぁっ…あん…♥」
指が出入りするたびに、中に湯が侵入してくる。蜜孔からこぼれる愛液のぬるぬるとした感触と、熱い湯が混ざり合って、ぐちゃぐちゃになってしまう。奥のざらざらとした部分をぐりぐりと刺激され小狐丸の長い指をくわえた壁はうねうねと蠢く。合わせて胸の飾りをくりくりと弄られると、脳がぐらぐらと沸騰しそうになる。
「ぬしさまはここを同時に触られるのがお好きのようで、」
「ひゃ♥ぅ♥ゃめて……もう…♥きちゃう…きちゃうう……♥」
身体をびくびくとふるわせ、名前は湯の中で達してしまった。荒くなった呼吸を整えながら、小狐丸の胸に背を預けると、汗と湯で顔に張り付いた髪の毛を払われ、つむじに唇を落とされる。そのままとろりとと目を閉じていると、ぐっと足を持ち上げられた。
「あっ、やぁ♥まって、小狐丸ちゃ、」
「そろそろ、この小狐で気持ちよくなっていただきますよ、ぬしさま……、」
「いっ、んっ♥あっ、ぁあああ♥」
熱く滾った小狐丸の自身がずぶずぶと突き立てるように中に入ってきた。そのまま馴染ませるようにゆっくりと腰を回す。ぱしゃぱしゃと湯が揺れる音が浴室に響く。
ゆったりとした動きでは身体は熱を持ったままだ。思わず小狐丸の顔を見て自ら少し腰を動かすと、狐はにやりと笑い腰の動きを止めた。
それでも、悦楽を求める名前の腰の動きは止まらない。
「はぁ♥今日のぬしさまは積極的でいらっしゃる」
「んっ…♥やぁ…♥…そんなこと…ない…っ」
「おやぬしさま、言い逃れはできませんよ、」
そう言って小狐丸はゆらゆら揺れる水面を示す。
「ほら♥ぬしさまが可愛らしく求めてくださるから、波が止まりません。」
湯の中にいると身体を動かす度にばしゃ、と湯が跳ねる。名前が物足りなさで無意識に腰を揺らせば視覚でわかってしまうのだ。激しく揺れる水面は名前がどれだけ小狐丸を求めていたのかを物語っている。水音や波立つ湯で自分のはしたなさが嫌でも分かり、頬に熱が集まる。
しばらく動かず、名前の様子を見ていた小狐丸だが、痺れを切らしたのか名前の細い腰を掴み奥まで打ち込み「ここですか♥」と子宮の入り口を抉る。
「きゃ♥あああっ♥」
「ぬしさまはこの奥がお好きなのですね♥っはぁっ♥よく締まる♥」
「んっ♥んっ♥しゅきぃ…っ♥もっと、こんこんっ♥してっ♥」
「はい♥どうぞお受け取りください♥」
「ぁ♥ひっ♥ん〜〜〜っ♥」
湯の入る隙間もないほどぎっちりと埋め込まれ、名前の背は弧を描く。
淡い水色に染まった湯が波立ってちゃぷちゃぷと揺れる。二人が動く度、湯船からあふれ出て流れていくが、それを勿体ないと考える余裕もない。
反響する甘い声も羞恥心がドロドロに溶けてしまっては興奮を煽る要素にしかならない。
爽やかな柚子の香りが二人の雰囲気とは不釣り合いにふわりと漂っていた。